Below the Shank

Posted on 07.04.06

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 鑑賞者が作品の周辺に立ち入る行為を検出し,作品世界に影響するリアクティブ・インスタレーション.明示的なインタラクション方法を提示せず,鑑賞者の動きに対してリアクティブであることで,環境として存在し得る作品を目指した.

 鑑賞者の動きを検知して映像内に雫を模したオブジェクトが落とされる.雫が水面と衝突すると,波が立つ.水面の高さは丸いオブジェクトの落ちた量によって上下し,作品の前をどれだけの鑑賞者が通ったかを間接的に提示する.足元の水底には膝下程度の大きさのキャラクタシルエットが静かに歩いている.キャラクタは,落ちてくる雫を立ち止まって見上げたり,歩いたりするが,鑑賞者が現れない期間が長いと花火のように砕け散ってしまう.壁の下,膝下に存在するキャラクタが作品世界と鑑賞者を繋いでいる.
 日々の生活のなか,廊下や街中の壁にこのような別世界があると考えるだけで無機質な壁が生き生きと感じられるようになるだろう.

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